流速でみる在庫時間とリードタイム

株式会社21世紀ものづくり日本>>SCM投稿記事>>SCM超ルール

SCM超ルール

在庫と時間 サプライチェーンの法則1・2・3

流速でみる在庫時間とリードタイム

ある電子機械メーカーでは多品種の生産を機械部品加工、電子部品組み付け、組立て検査と別工場で行っている。検査後の完成品を工場倉庫にためてさらに大型のロジスティクスセンターにまとめ全国の販売拠点にある支店管理の倉庫に集め営業現場からの注文に応じて出荷する。
モノの流れを時間にそって追跡してモノの流れを観察する。まず工場への資材納入される。搬入された資材は即生産に投入される物もあればいつまでも使われることなく滞留するモノもある。ある資材はある瞬間在庫が多くても入荷したら翌日までには生産に投入されているものもあれば資材在庫は多くはないが同じものがいつまでも倉庫スペースを占有している。資材在庫が多いか少ないかは生産に投入されるスピードに対して決まってくる。1種類の製品を作るのに多くの資材部品を作るのにある資材は過剰在庫になったりあるものは材料不足になったりする。資材倉庫の在庫を見て一概に多い少ないと判断できない。
資材だけでなく製品倉庫についても同じである。大量に倉庫に積んであっても即注文による出荷で払い出される製品もあれば長く滞留している製品もある。物流センターに積まれている製品が多いか少ないかは受注に応じて出荷される出荷スピードとの対比で決まってくる。
又資材と製品以外のもう一つの棚卸在庫は生産途上の仕掛在庫である。生産工程は複数の前後の連鎖する複数工程から分岐や合流のネットワーク連鎖をロットというまとまりを経てモノが移動する。工程を経る毎に加工されて違うモノになって付加価値が付いてくる。工場内でこのような仕掛在庫が工程の前後にたくさん目に付くがよく観察していると日々同じモノはないほど流れているモノもあればいつも同じモノが機械のまわりのスペースを占めているものもある。川の流れやベルトコンベア−や飲料の充填のように流れが観測できる工場もあれば植物の成長のように高速度カメラで撮影して早回しをしないと見えない流れもある。

さて重要なことはこれらの在庫をある瞬間の量ではなく流れの早さで見ることである。 ある1点の在庫の大きさを見るのではなくキャッシュが出る資材の仕入れからキャッシュが入る製品出荷までのすべての在庫拠点(ストックポイント)の在庫を見ることである。そうすれば工場における生産のリードタイムも資産調達から製品出荷までのサプライチェーンのリードタイムもモノが滞留している在庫を見ればリードタイムが分かると言える。

資材在庫と仕掛在庫と製品在庫からなるサプライチェーンのリードタイムの概念を図1に示す。

図1
まず生産や物流倉庫や営業拠点の現場を見れば仮説としてどんな製品,資材の在庫がどこにどれだけあるかによって経営上の収益改善課題が想定できる。そして製品別月別週別日別の在庫変動をデータとして分析することで仮説が実証できるか仮設の修正をすることが出来る。これらの資材在庫・仕掛在庫・製品在庫は機能別物流倉庫、分散している工場の生産ラインの間、工程間、工場倉庫や物流センターなど数多くののストックポイントに分散して存在している。大雑把には決算書から、年1回の瞬間時点での資材在庫・仕掛在庫・製品在庫が金額換算されてバランスシートに記述される。

photo