在庫で調整できる利益計算

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SCM超ルール

在庫で調整できる利益計算

図1で明示しているのは売上原価と製造原価の関係である。

営業利益=売上—売上原価—管理販売費
売上原価=製造原価—在庫増分[期末在庫—期首在庫]

売上原価はモノ(製品)が出荷される数量に対する原価であり製造原価はモノ(製品)が完成する数量に対する原価である。受注出荷する数量以上に製造しても在庫が増えるだけで売上原価は増えないで(むしろ原価は下がって)利益が増えるところに問題があるのだ。

図1

この原価計算の理屈によって企業業績が会計利益で評価されるかぎり、経営者も経理担当も決算時には余分に製造して利益操作ができることを利用する。期末の在庫を増やすとその期の売上原価は同じ期の製造原価より増えた分だけ下がるのだ。あなたの会社で営業からではなく経理から期末に増産命令がでることは無いだろうか?一種の合法的な決算操作だが、有価証券の「飛ばし」に相当する決算対策である。財務的な経営指標として会計利益だけみるのは危険であり棚卸在庫が増加して利益が増える状況は要注意である。サプライチェーンマネジメントの目的は無駄な在庫を作らないでキャッシュフローを改善することにあるので、このような利益操作は経営を悪化させる要因と言わなければならない。

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