人間と情報技術の融合が次世紀の経営モデル

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サプライチェーンそれぞれの選択

第4章金型等生産材メーカーの場合

人間と情報技術の融合が次世紀の経営モデル

サプライチェーンの原理原則から見た生産財メーカーの次世紀の経営モデルは、熟練をベースにした人間と情報技術の融合である。技術そのものが企業収益を上げるわけではなく顧客にメリットを出すことで収益に繋がる、という直裁的なメッセージを出してIBMの業績を回復させたルイス・ガースナー最高経営責任者は、BTB(ビジネス・ツー・ビジネス)では顧客に製品を提供するのではなく、儲かるソルーションを提供するのが重要である、と言っている。そのためには、自社の強さをサプライチェーンで強化するインターネットによるサプライヤー、顧客をつなぐ情報連結のデータベースを情報共有のプラットフォームにして組織的には自律的熟練度を上げる仕組みを作りあげることである。社内社外を含めてサプライチェーン上の関係者が情報共有して可視性を上げ、顧客満足度という目標を共有化することが、創発現象を生んで強い組織を作る。

図4

特に金型・工作機械などの生産財メーカーにとって顧客のサプライチェーンのなかで、バーチャルインテグレーションのパートナーとして如何に自社をポジショニングするかがキーとなるであろう。

サプライチェーンマネジメントを巧みに仕組んで急成長している米国ソレクトロンのような企業が生産財メーカーに何を求めているか、その質問からすべてが始まると言って良い。1999年9月末、米国サプライチェーンマネジメント視察ツアー(日経と野村ツーリスト共催、筆者はコーディネーターとして参加)でソレクトロンを訪問した。情報ネットワークのインフラはサプライチェーンのどの部分でもアウトソーシングのマネジメントを容易にし、バーチャルインテグレーションの構築でタイムベース競争力の差別化を促進する、ということを衝撃的に受け止めた企業訪問であった

このような会社の成功の鍵を分析し、読者は自分の会社の経営環境にいかに応用するか、やや宣伝めいて恐縮ですが、是非われわれのようなコンサルタントを触媒として活用し、ともに次世紀の経営モデルを創造していただければと考える次第である。(了)

※ライターまで気軽にご連絡をどうぞ。

〔参考文献〕「機械と工具」(本連載第一回〜第三回)
サプライチェーンマネジメント」(今岡善次郎著、工業調査会)
「図解100語でわかるサプライチェーンマネジメント」(工業調査会)

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