SCM構築のプロジェクトマネジメント

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SCMの可能性を求めて

第3章経営戦略としてのサプライチェーンマネジメントと成功の為のプラクテス

SCM構築のプロジェクトマネジメント

SCMはビジネスモデルの開発(サプライチェーンの再構築)と情報システムの設計と運用という経営全体の多くのリソースを目的に沿って稼動させる複雑なプロジェクトマネジメントを必要とする。それだけにコスト優先のパラダイムなど多くの障害や企業文化が存在する。

図34
サプライチェーンマネジメントの目的はキャッシュベースの収益性を向上させることであるから従来の制度会計に加えてキャッシュフローをマネジメントするための経営指標(KPI:キー・パフォーマンス・インディケーター)をリアルタイムに把握するダッシュボード経営の仕組も導入しなければならないので経営ので期間限定のプロジェクトではなく継続的なマネジメントである。
プラント・建築・ビッグバン方式のシステム構築プロジェクト等のコスト・時間・仕様品質を目的とするマネジメントから企業の収益のもとになる販売プロセスを含む全体最適の仕掛け作りのプロジェクトでありマネジメントの対象である経営資源の広がりと時間的きめこまかさの面でかなり複雑である。経営全体を見る視点で、

サプライチェーンマネジメントの目的
◎システム構築のプロジェクトマネジメント
そして
◎継続的なプロジェクトマネジメントとしてのサプライチェーンマネジメント
の方法論と考え方をしっかり認識しなければならない。

スタート(キックオフ)とエンド(クローズアウト)のある単発のプロジェクトマネジメントからサプライチェーンマネジメントに関する課題別の複数のプロジェクトをマネジメントする経営上の挑戦は、これからのグローバルに競争して勝ち残るには極めて重要である。
サプライチェーンのプロジェクトマネジメントの巧拙は企業が勝ち残りにつながるかどうかを決定するといっても過言ではない。プロジェクトマネジメントは経営上の課題を目的に照らして現実の制約をマネジメントしつつ必要なアクションを定義して実行することであり、経営活動のサブセットである。
本連載で繰り返し強調した点は「サプライチェーンマネジメントは経営活動を供給業務の連鎖で見るつなぎのマネジメント」であり、経営課題に対応するプロジェクトマネジメントの集合であると言うことも出来る。

サプライチェーンマネジメントの目的」については、サプライチェーンマネジメントとは何か、企業収益向上のメカニズムはどのようになっているかについて本稿と前二回の連載で述べた。

「システム構築のプロジェクトマネジメント」とは、ビジネスモデルと情報システムを同時並行で設計し組織構築の考え方にまでプロジェクトマネジメントの対象が及ぶことを認識することが重要である。
プロジェクトマネジメント一般に言えることだと思うが特にサプライチェーンマネジメントの場合は経営問題の認識と問題解決のプロセスそのものがプロジェクトマネジメントと言っても良い。
そこで問題構造の定義、制約の認識と管理、代替案の立案、適切な経営指標に基づく代替案の評価選定のプロセスでプロジェクトをマネジメントをする。そして一回こっきりでで完結するのではなく次々に問題を発生認識する「連続的なプロジェクトマネジメントとしてサプライチェーンマネジメント」を位置付ける必要がある。

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