ERP/SCM

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SCMの可能性を求めて

第3章経営戦略としてのサプライチェーンマネジメントと成功の為のプラクテス

ERP/SCM

ERP(エンタープライズ・リソース・プラニング)は直訳すれば経営資源計画システムだが日本では統合業務パッケージとの訳が使われている。ERPの本来のコンセプトは経営全体の統合データベースによる情報システムによる経営のインフラ作りにある。
ところが、会計システムや人事システム、生産計画システム、購買システムなど業務別にモジュール化されている業務アプリケーション・ソフトウエアの集合(パッケージ)と言うわけで導入も業務別に部分的段階に行なわれているのが実情である。しかも各企業の実情に合うようにカスタマイズしながら。高価な「勘定奉行」「人事奉行」の導入と同じではないか。

今ERP/SCMと併記されるようになってERPの意味合いも再考されつつある。
SCMはER(エンタープライズ・リソース)、すなわち「人や設備の経営資源」をモノの購入から販売までのキャッシュが流出と流入までのオペレーション(ビジネスプロセス)を扱う必要があるので事業単位(BU:ビジネス・ユニット)を改善や構築の範囲とする。
事業単位が縦であれば業務機能は横の展開であり、事業単位での統合にSCMの目的がある。SCMの目的を持ってERPを構築することが今後重要になってくる。

ERPとSCMの関係は連載第二回にも述べたように、又本稿の冒頭で述べたキャッシュフロー経営で重要な「計測」と、計測されたデータを使ってサプライチェーンの現象をモデル化して望ましい決定をする「制御」の関係に似ている。ダッシュボード経営における計器盤への情報表示をするシステムがあってこそ運転をナビゲーションする「制御系」の設計が可能となる。

OSやデータベースなど基本技術をプラットフォームにしてERPが成立っているように、ERPをプラットフォームにしてSCMが成立つ、とも言える。
この場合のERPは「勘定奉行」のような業務パッケージではなくサプライチェーンの主要なオペレーションである購買・生産・販売と、資金とモノの動きをモニターする機能(在庫・売掛・買掛など運転資金状況把握)は組み込んでおく必要があるだろう。

SCMを意識したERP導入はコスト削減や省力化の視点からのみでなく、キャッシュフロー向上を目的にしたビジネスモデル開発からスタートする必要がある。

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