サプライチェーンのダイナミックスのメタファー

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SCMの可能性を求めて

第2章複雑系メタファーで理解するサプライチェーンのダイナミックス

サプライチェーンのダイナミックスのメタファー

サプライチェーンは供給業務の連鎖であり、買う・作る・運ぶ・売る等のオペレーションがつながって全体のサプライチェーンが完結する。
陸上競技や水泳のリレーも複数のプレーヤーの連鎖で競技を競う。一列縦隊でのハイキングやワンダーフォーゲルの行進、軍隊の歩行行進なども一人づつの行進の連鎖で全体の行進の進捗速度が決まる。電車やバス・モノレール・タクシー・歩行・飛行機など乗り継いで目的地に移動する行為も複数の輸送手段の連鎖でトータルの移動時間が決定される。

サプライチェーンの一つ一つの鎖に相当する供給業務は、機械設備でも作業員一人でもいくつかの作業の連なった工程でも、又は一つの企業でもかまわない。詳細なモデル化を必要とするか、マクロレベルでモデル化をするかの問題であって、サプライチェーンを企業間の供給業務の連鎖で見るか、工場内での工程間の連鎖でみるかの違いであろう。

鎖となって繋がったサプライ業務の間に存在するのがバッファーとなる在庫である。スピードの変動する供給業務の間にバッファーを置くことでボトルネックとなる重要な供給業務をアイドル(非稼動)にしてスループット(産出スピード)を下げない工夫が必要であるのは、運転が遅いドライバーの前に車間距離を充分とって、さらに渋滞を広げないようにする工夫と同じメタファーが成り立つ。

図12
サプライチェーンのメタファーは順序が決まっている(依存関係にある)オペレーションでそれぞれのオペレーションの速度に変動があるとき全オペレーションの実行時間を最小にする問題と単純化して定義できる。
図12に示したものを含めて、縦隊で行進するハイキング、ワンダーフォーゲル、道路交通、列車・フライトのダイヤ、陸上・水泳リレー、トライアスロン、障害物競走、回転寿司、など思考実験の対象はたくさんある。

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