ジャストインタイム

株式会社21世紀ものづくり日本>>SCM投稿記事>>SCMの可能性を求めて

SCMの可能性を求めて

第1章生き残りの手段としてのサプライチェーンマネジメント

ジャストインタイム

又、世界に知れ渡ったトヨタ式生産システムのジャストインタイムの生まれた背景を、その生みの親である大野耐一氏のもとでシステム開発に貢献した金田秀治氏から話を聞く機会があった。

金田氏によれば、著作にも書いておられるが、1960年代前後は米国の自動車産業に比べて10分の1以下でしかない日本の自動車産業は国家の産業政策のなかでもその必要性が無かったか、又は優先順位が産業政策上低かった。

当時の日銀総裁は日本の自動車産業不要論の側にいたそうだ。そのような環境のなかで米国の自動車産業を前にした生き残り手段として開発されたのが、カンバンシステムであり現在の日本を代表し世界レベルの収益性を誇るトヨタの原形となった。

大野耐一氏が米国の自動車会社の生産技術の視察旅行で見たスーパーマーケットの商品補充方式がカンバンシステムのもとになったのは有名な話である。この事実は当初からジャストインタイムは生産技術ではなくオペレーション間の「つなぎの技術」、即ちロジスティクスであったといえる。ジャストインタイムは注文を受けてから素早く作り、キャッシュに変換するスピードをあげるキャッシュフロー経営である。

ジャストインタイムについては後述するがここでは、その生まれた背景が戦争のロジスティクスと同じように「生き残り」をかけた戦いの中で生まれたアイデアであったことを強調しておきたい。

photo